2011年08月06日

2011平和朗読会

 去年に引き続き今年も、今日8月6日に当社の地下ホール、
レイノホールで平和朗読会が行なわれます。

 朗読指導はフリーアナウンサーの荒生暁子さんで、荒生さん
の「魅力向上プロジェクト」の生徒さんたちによる谷川俊太郎
の「生きる」や峠三吉の「仮包帯所にて」の朗読や語りなどの
ほか、清水敬宗さん京子さんご夫妻の「いつか逢える日」とい
う詩画集の朗読をスクリーンに映し出す絵とともに聞いていた
だきます。

 そのほか、特別ゲストが歌手田中ルミ子さんやギタリストの
川本秀史さん、作曲家の佐村河内守さん、そしてNHKアナウ
ンサーの出山さんの監督制作された自主制作映画「運命の背中」
の上映も行われ、出山さんも出演されるといった、大変盛りだ
くさんの内容です。

 6時開演で9時ころまでやっていますので、ぜひ皆さまお越し
ください。また当日は、「ARTで東北の子ども達を笑顔に!」
というプロジェクト「COLORS AID FOR EAST
 JAPAN」の一環として、このプロジェクトの事務局のアト
リエパオの代表加藤宇章先生にもおいでいただいて自作の絵をう
ちわにして東北に送るといううちわプロジェクトも行われます。

 場所は、中国電力本社前ローソン南隣、レイノ・イン広島平和
公園の地下1階レイノホールです。

 私もプログラムの間で、ごあいさつをひとことするようにいわ
れていますが、今日のこの原爆の日にふさわしいお話ができれば
と考えています。

 ここ広島が、人類で初めての原子力による被害を受け、続いて
長崎も同様の被害を受け、また今年には福島が日本国内で三度目
の原子力による被害を受けました。

 原子力には軍事目的の兵器としての利用と、平和利用という、
非軍事目的の利用があるといわれていますが、使われている材料
や技術はほとんど同じものです。ですから日本は、作ろうと思え
ば原子爆弾を作る技術と材料を持っている国になってしまってい
るわけです。

 非軍事目的での利用、すなわち原子力発電も絶対安全といわれ
てきていましたが、そうではなかったことが今回福島原発事故で
明らかになりました。

 どうも原子力というものについて、私は、これは大変危険で
やっかいなものであって、人間のコントロールを超えたもので
あり、人間にとっては手に負えないものではないかという思い
を持っています。

 それを絶対安全などといっているのは、人間の思い上がりでは
ないかと思います。

 私は、人間の罪の根源は、この「思い上がり」にあると考えて
いますがそれはすなわち、もともと相対的なことを絶対であると
すること、絶対化するということです。

 広島近郊にある呉市は、かつて絶対に沈まない戦艦といわれた
戦艦大和を作った町でした。そして、神国日本は絶対に負けない
国である、戦況がいかに不利であっても、最後には神風が吹いて
日本は絶対に勝つのだといわれていました。

 そして、原発も絶対安全といわれてきたのです。

 戦後すぐに、広島に原発を作ろうという提案がアメリカの議会
でなされたことがあったという報道が新聞でありました。

 もしそれが実現していたら、広島は二度にわたって放射能の被
害を受けるようなことになっていたかもしれません。

 私は、そのようなことこそ絶対にあってはならないことだと思
います。

 聖書には、「平和を実現する人たちは幸いである。彼らは神の
子とよばれるであろう」と書かれています。

 今日のこのような催しを通して平和が実現される一つの歩みに
なれば幸いだと思います。

 では、また。

   

Posted by 富田昭生 at 18:06Comments(0)