2013年09月05日

がんの発生は細胞の酸素不足が引き金となる

 「がんは細胞の酸素不足が引き金となる」という説を唱えたのは、
ドイツの細胞生理学者であるO・ワールブルク(1883〜1970)です。

 彼は細胞の呼吸を調べる研究をして、細胞の酸素消費を調べる
検圧計を作り、ノーベル賞を受賞しています。この検圧計を使って
増殖する組織の呼吸を調べて、がん細胞はほとんど酸素を使わな
いことに注目したのです。

 そこで連想したのが胎児です。胎児も母親の体内ではほとんど酸
素を使わないでどんどん成長することから、酸素を消費することなく
生き続ける代謝を持つことが、がんのような細胞の増殖と関係があ
ると考えたのです。(中略)

 成人して成長が止まったのち、何かのきっかけで胎児時代の遺伝
子が働いて、再び酸素なしで生きていける細胞に移行して、どんどん
増殖を始める。細胞が増殖することは、酸素なしで生きていける細胞
に変わったことであり、それはがんになることを意味しているというの
がワールブルクの説です。

 そのきっかけとなるのが酸素不足で、細胞が必要な時に酸素が供給
されない状況が続くと、細胞は苦しまぎれに酸素なしで生きていける細
胞、すなわち胎児時代の遺伝子が活動する細胞に変わり、胎児のよう
にどんどん増殖するというのです。

 ワールブルクの説は、なぜか異端視される傾向にありますが、私はマ
ウスの実験の結果からも、彼の説に傾かざるを得ないのです。

 おそらくは慢性的な酸素不足が酸性蛋白の様相を変えて、活動遺伝子
を交替させるように細胞のあり方を変えたのでしょう。(中略)

 そのきっかけとなるのは、マウスの実験からもおそらくは血液循環不十分、
酸素不十分などのせいで細胞の生存条件が悪くなり、その矛盾が大きくなっ
た場所から問題が生じるに違いないのです。

 以上は小山内博著「生活習慣病に克つ新常識」新潮新社195〜201頁
からの引用です。

 著者は、がんを防ぐ生活をするためには、
? 適当な持久的運動を心がけ、血液循環・酸素循環をうながすこと。
? 食事は体重が減らない程度に取り、食後はゆっくり休むようにし、なるべく
  空腹時に活動的に過ごすようにすること。
? 冷水浴などでからだに刺激を与える努力をすること。
 などをあげています。

 私もこのとおりではないかと考えています。

 では、また。


Posted by 富田昭生 at 13:12│Comments(4)
この記事へのコメント

 彼は細胞の呼吸を調べる研究をして、細胞の酸素消費を調べる
検圧計を作り、ノーベル賞を受賞しています。この検圧計を使って
増殖する組織の呼吸を調べて、がん細胞はほとんど酸素を使わな
いことに注目したのです。
Posted by アニメ コスプレ 衣装 at 2013年09月16日 17:12

常にあなたの衣類の残りの部分に合ったコート
Posted by 2013新製品 at 2013年11月02日 16:07

。を選択しており、これは同様のスタイル
Posted by ビームス at 2013年11月02日 16:09
弟さんのことについては、どうお考えなんでしょうか?
突っ込みすぎでしょうか。
Posted by 一ノ瀬厚 at 2014年08月10日 08:51
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